ネットランナー会レポート 22.01.07 『必殺のHQマルチアクセス』
あけましておめでとう。2022年もアンドロイド:ネットランナーを遊ぶぜ!ということで新年初ネットランナー会。
ここまで毎週遊んでただけあって2週間空くとすごく久々に感じる。
腕はなまってないか!? 2022年を走り切るためにも、寒さに負けないよう温かい飲み物とホットなサーバーを用意してランナーを迎え入れよう!
Legwork
アンドロイド:ネットランナーにおけるHQすなわちコーポの手札へのアクセスというのはトランプのババ抜きのようなもので、コーポの手札から表側を確認することなくカードを1枚えいっと選んで確認する。
運よく計画書にアクセスできたなら「やったー!」なわけだが、基本的にババを避けさえすればよいババ抜きと違って「いくつかあるカードの中からそこにあるかどうかもわからない計画書を引き当てないといけない」というと結構その大変さがわかると思う。HQへのランが成功したところで、5枚の手札の中に1枚しか計画書がなければ、ランナーが計画書を引き当てる確率は20%。アンドロイド:ネットランナーとは確率のゲームでもあるのだ。
そこで活躍するのがマルチアクセス。このゲームにはいろんなマルチアクセスを提供するカードがあるが、その中でも単純強力なのがこの《Legwork》。
《Legwork》の効果はHQにランして追加2枚アクセス。普通に使っても3枚にアクセスするので、5枚の手札の中に1枚だけある計画書にアクセスできる確率はなんと60%! 手札が4枚のときを狙えば確率80%ともうほとんど盗んだようなもの。※手札に計画書がある場合に限る。そしてゲーム序盤のコーポの手札には、得点に移るには時期尚早な計画書が大抵握られているもの。つまりゲーム開始早々からこの《Legwork》でHQにランすれば計画書を盗める!!(Q.E.D.)
勝ったなガハハ。
――というわけでデッキを組んで対戦。《Legwork》を早期に決めることをコンセプトにしているが、IDはあえてAnarchの《Hoshiko Shiro: Untold Protagonist》を採用した。
1ターン目はHQを守っているICEに《Botulus》をインストール。2ターン目には《Legwork》でGo!
《Botulus》を使えばどんなICEのサブルーチンでもブレイクできる。取り付いた先のICEにしか効力を発揮しないが、ICEの少ない序盤であればこれ1つで守りを突破しやすい。
ICEはレゾされなかったのでHQにブリーチ! 3枚アクセス、ドドドン!!
2ターン目にして3点計画書1枚。見たか! これが序盤のHQにマルチアクセスの威力よ!!
ゲーム序盤はもちろん、中盤以降でもコーポが遠隔サーバーの防御に不安を感じている間はHQに計画書が溜まりやすい。クレジットを貯めてアイスブレイカーを並べ、遠隔サーバーにいつでもランを通せるぞ!という意気込みを見せておけばそういう状況を狙って作ることもきっとできるだろう。
HQから計画書を盗んでしまえばコーポは計画的に得点もできなくなる、まさに攻防一体の攻撃。コーポがHQに握ってそうな素振りを見せたらすかさず奪い取ってしまおう。数打ちゃ当たる。《Jailbreak》という中立で採用しやすい便利なカードもあるぞ!
次回はRAMフォーマット
次回からはついにこのネットランナー会でRandom Access Memoriesを遊ぶことに。フォーマットのルールに従いランダムに抽選したカードプールがこちら。
Large Releases
- Terminal Directive
- System Gateway
Data Packs
- Future Proof
- Mala Tempora
- Fear and Loathing
- First Contact
- The Valley
- Breaker Bay
- Chrome City
- The Universe of Tomorrow
- 23 Seconds
- Quorum
- Free Mars
ランダムカードプールということでまず気になるのはどの派閥が強そうかということ。各派閥で戦えるだけのアイスブレイカーや計画書やIDが揃っているか? 特定のカードが偏ってないか?などなど。
Large ReleasesはSystem GatewayとTerminal Directive。Terminal Directiveに含まれる派閥は偏っているものの、Data Packsから補充されたカードによってIDはどの派閥も3つずつ(Anarchだけ4つ)存在する驚きのバランスを保っている。それに加え、System Gatewayはそれ単体でも各派閥のデッキを組んで遊べるようにカードが含まれている。今回は少なくともどの派閥を選んでもデッキとして破綻することはなさそうだ。
RAMフォーマットは禁止カードがないので、カードプールに含まれてさえいればどんなカードでも使用可能。今回のカードプールで言えばICEから強度という概念を消失させるコンソール《Şifr》とか強すぎた資金源《Bloo Moose》までも使えてしまう。
さらに現スタンダードでサブタイプごと禁止された「現状/Current」のカードも参戦する。
ゲームに必須なカードに比べると数が多くないため、ランダム抽出されることによって派閥によってかなりの偏りが生じてしまっている。「現状」は剥がせなかった場合に一方的な展開を強いるため、これを持っていない派閥は不利を強いられるかもしれない。影響値を割いてでも採用するか、「現状」のためにその派閥を採用するか、他で対策するか判断が分かれるところだろう。これが吉と出るか凶と出るか……。
カードプールを眺めてみるといろいろ面白い傾向が見えてくる。今回はどうやら、ランナーがHQでマルチアクセスする手段が《Docklands Pass》しかなかったり、コーポがタグを使ってランナーを懲らしめる手段が全然ないといった様子。こんな状況でこそ輝けるカードもあることだろうし、新しい刺激が沢山得られそうなRAMフォーマット、今からとても楽しみだ。