Diesel

ボードゲームを中心とした記事を書きます。

ネットランナー会レポート 22.06.03 『手札事故リカバリー』

 手札事故。

 文字通り手札のカードの内容が悪くてにっちもさっちもいかない状態になることを指す――カードゲームをプレイしている人なら誰もが経験したことがあるだろう。

 デッキに入れるカードの内訳を調整することによってこのような状況ができるだけ起きないように努力することはできる。しかし、どのようなカードがドローされるかは運が絡む以上、ごく低確率であっても不幸なカードの偏りが発生してしまうことは避けようがないのも事実。

 

 アンドロイド:ネットランナーももちろん例外ではない。例えば、1ターン目が終わったら――

こんな状態で、頑張ってこの状態を脱却しようとした結果迎えた3ターン目が――

こんな状態だったときだ。ドローしてもICEが引けないばかりか、計画書が更に増える展開。あるあるだと思う。

 

 HQには手札上限いっぱいの計画書。おまけにHQを守っているICEはランを終了できるサブルーチンを持っていないときた。

 こんなときあなたならどうするだろう……?

 

答え①突如スマートな思考に目覚め果敢に攻めて得点を狙う。

答え②HQの前のICEがランナーから守ってくれる。

答え③計画書はランナーに盗まれる。現実は非情である。

 

 

 

 

 

 

 

 答え

 

 

 

 

 

 

――③

 

 

答え③

 

 

答え③

 

 

 

 

 まだだ! まだ勝負を捨てるには早すぎるぞッ!!

 

 まずは落ち着いてICEを、《Drafter》をレゾする。ランナーは丸腰なのでこのICEのサブルーチンは全て解決される。

 《Drafter》の1つ目のサブルーチンはアーカイブのカード1枚をHQに戻す能力。アーカイブにある計画書以外のカードを戻せば手札は6枚になる。

 

 よし、これで計画書が盗まれる確率は5/6 ≒ 83%になった!

 まだまだ高いがさっきまで100%だったんだからこれでも良くなった方だ。

 

 加えて、《Drafter》2つ目のサブルーチンはアーカイブもしくはHQからカードを1枚インストールする能力。これでHQから計画書を1枚減らす!!

 

 遠隔サーバーにHQの計画書を1枚インストールし、計画書が盗まれない確率は17%弱から20%に上昇!

 さあどうだ!?――

 

 

 

 

盗まれてしまった

 現実は非情ある。しかし大事なのはここから。

 確かにランナーは計画書を盗んだが、まだ4枚(HQに3枚、遠隔サーバーに1枚)も計画書が残っていることを知らない。このピンチを気取られるな……!!

 

 アンドロイド:ネットランナーはブラフを用いる心理戦のゲーム。ちょっとした動作が罠か計画書かの判断材料にだってなることがある。コーポが手札を見ながら顔を曇らせていたら、それはランナーにとってその原因を確かめたくなる要因に、つまりHQへのランの動機になることだってあるのだ!……なるよね?

 対戦中にうっかり「HQがつらい状況にある」ことを漏らしてしまうとHQをボコボコと攻撃されることになるので、そういった情報を伝えないようどんなにつらくてもポーカーフェイスを貫かなければならない。逆にランナーに「HQにたった1枚しかなかった計画書をラッキーにも盗むことができた」と思わせることができれば、残りの計画書を守ることができる可能性は大きく向上する。

 

「5分の1だったのになんてこった!」

「~~~~ッ!!(とても悔しがる)」

のようなリアクションでランナーにそうだと信じ込ませよう。

 ランナーがHQへのランのラッキーな成果に満足して追撃をしない判断をしてくれたら儲けもの。

 

 そして今回は――

 

 

 

――生存!! ランナーはHQへの追加のランをしなかった!

 

 さらに幸運なことに強制ドローで《Bass CH1R180G4》を引いたので、先ほど《Drafter》のサブルーチンで回収した《Red Level Clearance》をプレイする。

 

4つの選択肢の中から2つを選んで解決する能力

 選ぶのは「計画書でないカードのインストール」と「1クリックを得る」。《Bass CH1R180G4》を新しい遠隔サーバーにインストールしつつ残りクリックは3。

 

 HQから計画書をインストール、3クリック目でそれをアドバンス。残りクリック1。

 《MirrorMorph: Endless Iteration》のID能力が誘発するので、得たクリックで《Bass CH1R180G4》を起動し追加で2クリックを得る。

 

 あとは残った3クリックで3回アドバンスして得点!

 

 このコンボはスタンダードの環境で使ったものであるが、コンボパーツがAshesサイクルに固まっているためスタートアップでも使うことができる。

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 HQの計画書を2枚にまで減らすことができた。楽観的だが、これでひとまず危機は脱した言えるだろう。

 本来は《Seamless Launch》を回収して無防備にインストールした計画書を得点する法が安全だったかもしれないが、ドローに恵まれて結果オーライな形となった。ふふふ、運も実力のうちよ……

 

 いかなるピンチも乗り越えられる可能性は残っている。ハッタリと虚栄で勝ち筋を掴みえるこのゲーム、やはり最高である。

 

 

 柏木で行われるネットランナー会に向けてデッキを用意しなければ……!!

 

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