ネットランナー会レポート 21.12.03 『懲罰』
気付いたらもう12月。
12月は日本の古い表現で「師走(しわす)」という。12月は先生(師)が忙しく走り回るから師走、なんてことを聞いたことがあるけど、本当のところはどうか私は知らないけど……
師走とか関係なく年中走り回ってる我々アンドロイド:ネットランナープレイヤー。
今月も走り続けるぞ!Always be Running!
今回は珍しく対戦相手のカードに注目してみる。
毎回いろんなデッキを携えて参加してくれる方々に感謝だ。
懲罰 其の一
《The Outfit: Family Owned and Operated》は悪評と引き換えにがんがんクレジットを稼げるWeylandのID。既に《Reality Threedee》を展開してクレジットを貯める気満々。
そんな最中、そのカードは唐突に飛び出してきた。
同じ名前であれば何枚でも好きなカードをR&Dから探してHQに加えられる大胆な効果。アンドロイド:ネットランナーにはいろんなサーチカードがあるが、無条件で好きなカードを探してこれるのはこの《Localized Product Line》ぐらいだ。中立のくせして影響値3使うのもこれだけ。
これで一体何が集められたかというと――
――2枚の《Punitive Counterstrike》…!!
計画書を盗んだランナーにお見舞いする強烈なカウンターパンチ。被害が大きければ大きいほど大ダメージとなってランナーを襲う。
手札に加えられたのは2枚だが、3枚目は既にHQにあると考えてもいいだろう。3ミートダメージ1回なら耐えられてもこれが2回3回と飛んでくるとなると……
なるほど、それが狙いか……!
裸のサーバー*1にカードがインストールされて2アドバンスされる。
例えあれが計画書だったとしても盗んでしまえばコーポの思う壺。ランナー4クレジット、コーポ13クレジットの金額差では《Punitive Counterstrike》を連打されてゲームが終わってしまう…。
泣く泣く諦めてクレジットを稼ぐ。《Punitive Counterstrike》に対抗するにはクレジットが必要だ。
当然次のターンには得点される。
ん……? なんか珍しい計画書が得点されたな……。
げ!
「ランナーの所持金と同じだけのクレジットを得る」って書いてある!?
コーポはいったいどれだけのクレジットを集める気なの……
コーポとのクレジット差を埋めるためにランナーが必至にクレジットを稼いでも、《High-Risk Investment》の効果1発で水の泡。ランナーが頑張っただけ更に差が広がる。
コーポは圧倒的経済力を盾に《Punitive Counterstrike》をちらつかせ、「(計画書を)盗んだらどうなるかわかってるな?」とランナーを脅迫。
抵抗できないランナーは目の前で計画書が得点されようと指を咥えて見ているしかない。
おのれ、なんと恐ろしいことを……。
懲罰 其の二
ゲームの序盤、R&DやHQがICEで守られていなければ可能な限りランして覗いておきたいというもの。ICEで守られていないうちは無料で覗き放題だからね。
そんなわけで別の《The Outfit: Family Owned and Operated》の対戦、1ターン目にICEで塞がれなかったR&Dへランし、デッキトップのカードを確認しておく。
例えアクセスしたカードが計画書でなくとも、コーポがどんなカードを使うのか予め知っておけば作戦が立てやすい。情報アドバンテージも大事だ。
そんなわけでカードのプレイもそこそこにランしてR&Dのトップを覗いたわけだが――
――何やら思わず悲鳴をあげてしまうほどのカードを見てしまった様子。
その後コーポが挑発するようにカードに1アドバンス。
もしあれが計画書だったとして、そのあと受ける被害のことを考えると……
うーーーーーむ………
ええい、2点取られるよりマシだ!!
ああああああ!!!?
悲劇!それは0点計画書!!
リスクを覚悟して突っ込んだ結果がこれか! 何の成果もありませんでした!!
まんまと《Standoff》を掴まされたランナーをコーポの反撃が襲う。
計画書を盗まれた次のターンのみにプレイできるNBNの変わり種カウンター《Game Over》。
ランナーのリグから選んだカードタイプを持つカード全て(ただしアイスブレイカー以外)を吹き飛ばす。
狙われたのは3枚インストールされていたリソース。3クレジット払うごとに1枚トラッシュを妨害できる。
守り切るには合計9クレジット必要だが、どれも3クレジット以上の価値はあるしなぁ……
結果、0点計画書を盗んだ報復にクレジットを吹き飛ばされてしまった。とてもつらい。
まあでも、リソースが残っただけまだ立て直しのチャンスはあr
あああああ!!
無慈悲な《Hard-Hitting News》の追撃!!
トレースに負け、僅かなクレジットでどうにか《BOOM!》されないだけのタグを剥がしたものの、残ったタグを利用されてリソースも次々とトラッシュされてしまう。
非常に絶望的な状況まで追い込まれてしまった。
《Game Over》からの《Hard-Hitting News》、見事なワザマエ……
コーポの策略により絶望的な状況に追い込まれたランナー。
しかし、この状態からでもまだチャンスが残されているのがこのゲーム。
諦めずにランし続ければ、幸運の女神を振り向かせるのも不可能でもなかったりするからびっくりだ。
また来週!
*1:ICEで守られていないサーバー