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ボードゲームを中心とした記事を書きます。

ネットランナー会レポート 21.11.12 + 大会レポート 21.11.13 『第2回PaoChanトーナメント』

 11月13日(土)はPaoChanさん主催のアンドロイド:ネットランナー大会があった。

 Always be Runningサーバーの参加者 + 韓国のネットランナープレイヤーによる海を越えた日韓交流戦だ。

 

https://i.imgur.com/hq7APPn.png

 

 大会ルールはこんな感じ。

  • フォーマットはStandard Ban List 21.10に従う。
  • 1マッチでコーポとランナーでそれぞれ対戦する。制限時間は65分。
  • Swiss 5ラウンド

 

 

 普段のカジュアルな会ではいろんなチャレンジを試すようなデッキでプレイしているが、大会は真剣勝負。当然、デッキのチョイスは勝つこと優先!

 いきなり新しいデッキで挑むような博打を打つよりも、過去に使用したデッキの中で勝率の高かったものを使うことにした。大会前日のネットランナー会では候補のデッキを使って対戦し、その練習と調整はもちろん欠かさない。

 その練習の結果、元々使う予定でいた《Sunny Lebeau: Security Specialist》のデッキは上手く機能するか自信に陰りが出てしまったので、もう一つの候補のデッキを使うことにしたのだが……

 

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辛勝…

 

 

 

第1ラウンド(VS. namanikuさん)

VS. 《Kabonesa Wu: Netspace Thrillseeker

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 《Flame-out》に《Mayfly》を乗っけてR&Dを攻め立てるShaperのデッキだ。なんと影響値4(!)の《Reaver》を2枚も採用し、自分のカードをトラッシュすることで爆速ドローを実現していた。

 資金源である《Wasteland》を《Sadaka》で吹き飛してランナーのセットアップを遅らせられたおかげで、私の《MirrorMorph: Endless Iteration》は中央サーバーを守り切ることができた。

 《MCA Austerity Policy》や《Bass CH1R180G4》を使ったファストアドバンスで順調に点数を重ねて勝利した。

 

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VS. 《NBN: Controlling the Message

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 コーポのインストール済みカードをトラッシュするごとにタグ付けトレースが飛んでくる厄介なIDが相手。対するこちらは《Imp》を使ってコーポのありとあらゆるカードをトラッシュしてやろうと目論む《René "Loup" Arcemont: Party Animal》のデッキ。

 

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 トラッシュにお金はかからずともタグを剥がすのにお金は必要。まともに相手をすれば消耗は必至なのだが、相手に3点計画書を先制されたうえ《AR-Enhanced Security》まで得点されてしまい、トラッシュすればトラッシュするほどタグまみれに。

 対策に《Networking》持ってきてたけど全然追いつかない!

 そのまま押し切られて敗北。。

 

 

 

第2ラウンド(VS. ハルミさん)

VS. 《Saraswati Mnemonics: Endless Exploration

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 1クリックでインストールとアドバンスができるID能力。余ったクリックでプレイされる封鎖/Lockdown任務が立ち塞がる。

 ラン成功時にダメージを与える《Argus Crackdown》やエンカウント時にグリップのカード2枚をデッキバウンスするICE《Data Loop》を使ってとにかくランナーの手札を減らし、盗むのに最低4枚手札が必要な計画書《Obokata Protocol》を徹底ガード。

 この方法で守られている《Obokata Protocol》を盗むのは非常に困難だったが、幸いにもこちらのランナーには《Imp》がある。盗めないならトラッシュしてしまえばよいのだ!

 

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 とにかくコーポの得点を妨害し、《Obokata Protocol》以外の計画書を狙ってラン! ラン! ラン!

 コーポが最後の1点を得るためにレゾした《Gene Splicer》を《Political Operative》でトラッシュして事なきを得、ギリギリのところで勝利。52分にも渡る大勝負だった。

 《Political Operative》は1枚しかなかったので《Gene Splicer》による得点を2回試みられていたら勝利はかなり怪しかっただろう。

 

 

VS. 《Az McCaffrey: Mechanical Prodigy

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 とにかくクレジットを貯めるのが早かったランナー。気付いたら20も30もクレジットを持った状態で着々とアイスブレイカーを揃えてくる。

 このままだと圧倒的資金力で全ての資材をトラッシュされてしまいかねないので、多少のリスクを負いつつ得点を急いだ。

 カードが揃うのを待ってられないので、最後の1枚はファストアドバンスのコンボを使わずに勝負! 9分で勝利

 

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第3ラウンド(woqor1さん)

VS. 《Adam: Compulsive Hacker

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 R&Dへの《RNG Key》、そしてHQへの《Jailbreak》と、アイスブレイカーを用意する前からとにかくアグレッシブに攻めてくるのでプレッシャーが凄まじい。

 特にHQへの《Jailbreak》はAdamのID能力でインストールされる《Neutralize All Threats》の効果と合わせて3枚アクセスになり非常に攻撃力が高い。こちらが《MCA Austerity Policy》を起動するやいなや得点を妨害するためにHQに迷わず突っ込んでくるので、毎回とてもヒヤヒヤさせられた。《DJ Fenris》で《Steve Cambridge: Master Grifter》を呼び出し強力なカードを使いまわすのもとても強い。

 ランナーの激しい攻めに対抗するためこちらはICEの数で対抗。《MCA Austerity Policy》を嫌がったランナーがそれをトラッシュした次のターンには、別に用意しておいた《Bass CH1R180G4》を使ったコンボで得点し勝利

 

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VS. 《NBN: Controlling the Message

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 またCtM*1だ! この時ほどランナーのデッキを《Sunny Lebeau: Security Specialist》にしておけばと思ったことはない!!

 《AR-Enhanced Security》を得点することを阻止するも、《SanSan City Grid》から次々に計画書を得点されゲームエンド。圧倒的敗北。。

 

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お金なさすぎる

 

 

 

第4ラウンド(fight_businessさん)

VS. 《Ele "Smoke" Scovak: Cynosure of the Net

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 大量のイベントカードで《Aniccam》を誘発させてデッキを高速回転。優秀なアイスブレイカーをステルスクレジットで運用するため、クレジットを消耗させるのに非常に苦労する相手だ。

 中央サーバーに好き勝手侵入されないように重点的に守りつつコンボパーツが揃うのを待つものの、ランナーの攻勢が激しくなかなかクレジットを貯められずにいた。

 最後はHQに侵入され《Bass CH1R180G4》にアクセスされるも、コストの高さからランナーはそのトラッシュを断念。返しのターンで《Red Level Clearance》でクリックを得つつ《Bass CH1R180G4》をインストールしてコンボ発動! 勝利!!

 

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VS. 《Jinteki: Restoring Humanity

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 《Data Loop》で計画書を守るデッキ。その狙いは《Obokata Protocol》を盗ませないだけでなく、盗ませたあと減ったランナーのグリップ目掛けて《Punitive Counterstrike》を打ち込むこと。

 計画書を盗りに行かねばスコアで負け、盗りに行けば懲罰されるという、『前門の虎後門の狼』状態を作り出す恐ろしいデッキだ。

 このデッキにどう立ち向かったかと言えば、《Data Loop》を越えるためのアイスブレイカーを引くことができず、ヤケになってR&Dを《Conduit》で掘っていたら《Snare!》を2枚踏んでフラットライン! 敗北

 

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第5ラウンド(VS. Fobbyさん)

VS. 《MaxX: Maximum Punk Rock

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 リソースやイベントを使ってクレジットを貯めている間にID能力で勝手にカードが補充されるしヒープにアイスブレイカーは揃うしというこのデッキは圧倒的スピード感でコーポに迫って来る。そのセットアップの早さもさることながら不足する攻撃力を《Stargate》でカバー。このデッキには《Apocalypse》もあるので、カードを吹き飛ばされないよう《MCA Austerity Policy》でクリックを削りつつ、念のためR&Dの前に《Border Control》を忍ばせていた。

 

 手札から2枚の計画書を盗まれていたがこちらも着々と準備を進めていた。勝つために必要なカードが揃ったそのとき、R&Dへの攻撃が始まった。

 迎え撃つは《Border Control》と、《Sadaka》。

 

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 《Sadaka》のサブルーチン解決で覗いたR&Dのトップ3枚の中に計画書を確認。このままでは《Stargate》でトラッシュされてしまう……。

 《Sadaka》の1つ目のサブルーチンはカードを好きな順に並び替えるか、シャッフルするか選ぶことができる。トップ3枚を並び替えたところで、トップ3枚から選んでトラッシュする《Stargate》の前に無力……。そう考えてしまった私はシャッフルを選択。これでさっき見た計画書はデッキのどこかに行ってしまうはずだった。

 トラップの《Sadaka》は自身の効果によりトラッシュ。《Border Control》が立ち塞がる。

 

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 《Border Control》が持つ強制ラン終了の効果は使わない。R&Dをブリーチされる。シャッフルされたR&Dのトップに計画書は――

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……ある


 トラッシュ。アーカイブからカードを回収する手段を用意できず、そして――

 

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 《Mad Dash》で計画書を盗まれて敗北。《Stargate》との見事なコンボだった。

 

 

VS. 《Haas-Bioroid: Precision Design

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 《Manegarm Skunkworks》と《Anoetic Void》で守った計画書を《Seamless Launch》で得点していくデッキ。得点時にクレジットを得られる計画書を安く得点するので、得点すればするほどクレジットが溜まっていくぞ。

 《Manegarm Skunkworks》と《Anoetic Void》という2つの強化の鉄壁の組み合わせには《Political Operative》という解答を持っていたので破ることができ、スコア6対6という接戦。

 

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が、ランナーにはもうこれ以上戦うためのクレジットは残されていなかった。ICEは突破できても2種類の強化で防衛された遠隔サーバーに再び侵入するのは不可能……。

 ランナーに復活する間を与えずコーポは次の計画書をインストール。得点。敗北

 

 

 

 

 長くなったがこれにて大会終了!

 スコアは5ラウンド中コーポ4勝、ランナー1勝で8人中4位。

 優勝はwoqor1さん。おめでとう!!

 

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リザルト

 

 個人的に非常に悔しかったのは第4ラウンドのFobbyさんとの対戦、《Sadaka》のサブルーチンの解決の最後でドローできることを失念していたばかりにシャッフルを選択してしまったことだ。このドローで計画書をHQに回収していれば、もしかしたら《Stargate》は他の計画書を見つけられなかったかもしれない。回収した計画書をファストアドバンスで得点する手段もクレジットも十分にあったことが余計に悔しい。

 

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 この試合勝っていれば唯一のコーポ無敗になれたのに……。と悔しさが募るが、非常に充実した大会だった。

 主催してくれたPao Chanさんに感謝。

 また開催してくれるとのことなのでそのときを楽しみに腕を磨いておこう。

 

 

alwaysberunning.net

*1:Controlling the Messageの略