Diesel

ボードゲームを中心とした記事を書きます。

ネットランナー会レポート 22.02.18 『Adamからの借り物』

 Random Access Memoriesフォーマットで遊び始めて6週間目。限られたカードで試行錯誤していると普段試さないようなカードの組み合わせを試すことになるし、使ってみると意外と実用的かも!?なんて思えてきたりする。Standardに復帰するのが楽しみ。

 

 ここ数日あったアンドロイド:ネットランナー関係のニュースは2つある。

 1つはこちら。

 NISEIによって開発中の新サイクルBorealisの1つ目のセットMidnight Sun……を部分的に先行開放するMidnight Sun Booster Pack。それに含まれるカードのお披露目が始まった。他にもまだあるけどちゃんとした紹介は別記事で用意しようと思う。

 

 もう1つはこちら。

removeanddiscard.hatenablog.com

 アンドロイド:ネットランナー最新拡張であるSystem Update 2021System Gateway日本語版がついに販売開始! うぉぉぉっ! やったーー!!

 製品の詳細は上の記事が紹介しているので詳しくはそちらを参照。

 早速購入して日本語版の需要を見せつけていこう。

 

 

今週のデッキ

 Data and Destiny大拡張の目玉の1つ、少数派閥に数えられるAdam。独自のアイスブレイカーを持たないものの、ゲーム開始時からインストールされる3つのDirectiveリソースを始めとする優秀なカードに恵まれており、ゲーム序盤からコーポを攻め立てることを得意とする派閥である。

 Data and Destinyに大半のカードが収録されているので、このセットがあればとりあえずAdamのデッキを組むことができる……のだが、彼のコンセプトを補強する他の強力なカードは他のセットに散らばっていたりする。今回のカードプールで言えば《Find the Truth》と《Emergent Creativity》は使えるが、《Logic Bomb》は使えないといった具合に。

 《Logic Bomb》なしのAdamは飛車か角が落ちた状態でやる将棋といった印象を受けるくらいにはパワーの不足を感じる。しかし、リグに並んだ《Multithreader》はため息が出るくらいに頼もしい……。その頼もしさにコーポも同時にため息をついてることだろう。ゲーム後半のリグが整ったAdamを止めるのは如何に強固なICEを並べたサーバーであっても難しい。

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先週のAdamデッキでの対戦

 

 《Multithreader》はプログラムに使用できる再生クレジットを持つプログラム。用途は限られるものの適切に使えば毎ターン2クレジット得られるのと同義。《Rezeki》の倍!

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 こんな強力なカード、Adam以外が使っても当然強いに違いない。カードが揃っている他の派閥に持ち込めば、足りない《Logic Bomb》以上の働きを期待できるのではないか……?

 《Multithreader》はメモリを1消費するので、アイスブレイカーと並べて使用するにはその分メモリ増設が必要になってくる。それが得意なShaperであれば《Multithreader》を複数並べる戦略の実現も難しくなさそうである。System Gatewayもあるから《DZMZ Optimizer》を採用すればメモリを増やしつつインストールコストも削減できる。大量にプログラムやハードウェアをインストールするならケイトお姉さんの力も借りたいところ。

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 IDは《Lat: Ethical Freelancer》を採用。Shaperの代表的なドローカードである《Diesel》がないので彼のID能力を代わりにする算段だ。

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コーポと同じ枚数の手札を持ってターンを終えると1ドロー

 

 コーポに先制点を許したが、無防備なままのR&Dにランしたら計画書を発見。ラッキー! 計画書を盗めたので《Brain Chip》をインストールする。《Brain Chip》は《Adam: Compulsive Hacker》のコンソール/Console。盗んだ計画書の点数分だけメモリも手札上限も増える。Shaperだから《Multithreader》以外のプログラムも並べたいし、メモリをがっつり増やしたければこれも借りるっきゃない。

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 更に計画書を盗んでメモリに余裕ができたので隙あらばプログラムをインストールしていく。《Multithreader》も《Rezeki》も並べ放題。これだけ並べてもメモリにはまだ3も余裕がある。

 

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 普通なら突破にかなりクレジットを要する《Fairchild 3.0》の突破も何のその。《Multithreader》が2枚も並んだ時点で毎ターン《Overclock》できるようなものである。コーポからしたらたまったものではない。ただこんな強さを見せつけていても遠隔サーバーの攻略は容易ではなかった。

 

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 《Manegarm Skunkworks》と《Anoetic Void》。ランの成功を妨げる2つの強化が遠隔サーバーを守っている。System Gatewayだけでこのコンボが成立し、これを最も利用しやすい同じセットの《Haas-Bioroid: Precision Design》が《Seamless Launch》で計画書を得点していく。System Gatewayむちゃくちゃ強い。

 繰り返しランすればいずれ突破できるはずであるが、それをICEが妨げる。

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遠隔サーバーを守っていれば強度+2

 《Palisade》はごく普通のバリア/Barrierだが、問題はその強度とこのカードプールで使えるフラクター/Fracterの選択肢にあった。なんとフラクターが強い派閥であるAnarchですら《Cleaver》と《Berserker》の2択なのである。《Cleaver》はこれの突破に5クレジット。《Berserker》に至っては強度不足で突破すらできない始末。なんだこの役立たず。

 このカードプールにおいてはShaperの《Gauss》がフラクターの最もマシな選択肢になるかもしれない。インストールしたターンであれば《Palisade》を1クレジットで突破できるが、それ以降は5クレジット必要。――と、この一介のバリアの突破にかなり高額な出費を強いられることになるのだった。こうなるともうこのサーバーの攻略は諦めて別のサーバー、特に中央サーバーから計画書を盗むことに集中した方がよい。

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Khusyuk!

 

 

次のカードプール

Large Releases
- Honor and Profit
- Order and Chaos

Data Packs
- Future Proof
- Second Thoughts
- Double Time
- Breaker Bay
- Chrome City
- Old Hollywood
- The Universe of Tomorrow
- Fear the Masses
- 23 Seconds
- Daedalus Complex
- Sovereign Sight
- Down the White Nile

 

 次回からのカードプールはまだ選ばれていなかった2つの大拡張が参戦。

 基本セットが含まれていないので《Sure Gamble》も《Hedge Fund》もない環境だ。さて、どう戦う!?

 

 

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