Diesel

ボードゲームを中心とした記事を書きます。

ネットランナー会レポート 21.11.05 『危険な計画書』

 11月に入って大阪も本格的に寒さが増してきた。

 体調を崩さないよう身体を温かく保ってランしよう!

 早くリアルでネットランナー会できるようになったらいいなー。

 

 

 

 Standard Ban List 21.10が施行されてから1週間。今回は変更から2回目のネットランナー会だ。

 変化があった部分を試すために今回取り組んだのは《Gagarin Deep Space: Expanding the Horizon》と《Mad Dash》を試すこと。

 特に使ったことのなかったGagarinを触るのは楽しみにしていた。

 

 

Gagarinを使ったデッキ

 《Gagarin Deep Space: Expanding the Horizon》はWeyland ConsotiumのIDの1つ。

 その能力は遠隔サーバーのルートにあるカードにそれぞれアクセスするのに1クレジットのコストをランナーに課すというもの。

 

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軌道上の宇宙ステーションに部署があるのだろうか

 ランナーは遠隔サーバーの資材や強化をトラッシュするのにトラッシュコストを払うだけでなく、アクセスするためのクレジットも用意しておかなければならなくなり、対処しなければいけない遠隔サーバーが増えれば増えるほど効果的にランナーの財布に追加ダメージを与える。

 そう、いわゆるアセットスパムと呼ばれる、資材/Assetを横に大量展開して戦うことを念頭にデザインされたIDというわけだ。当然、デッキのアーキタイプはアセットスパムになる。それ以外では実質戦えないのだ。

 

 アセットスパムの勝ち筋は大量の資材を使ってランナーとクレジット差を作り、《Hard-Hitting News》や《SIU》でタグを与えてから煮るなり焼くなりする――のだが、ちょっと変わった使い方をしてみたかった私はタグに頼らない勝ち筋を目指そうと思っていた。

 

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クレジット差でタグを押し付けるカード

 

 (´^`)。。oO(アクセス時に1クレジット払わされるなら、インストールしたカードをランナーがいちいちチェックしにランするのはかなり手間だろう。だから、3/2計画書をこっそり資材に紛れ込ませておいても意外とスルーされるのではないか……?)

 もちろん現実ではそんな簡単にことは進まない。作戦がバレてしまえばインストールしたそばから計画書を盗まれてしまうのは想像に難くない。なので、基本方針はコンボによるファストアドバンスで得点し、コンボパーツが揃わないときのバックアッププランとしてこのIDの能力を利用することにした。

 この作戦の遂行には3/2計画書の数がものを言う。《Project Atlas》と《Above the Law》だけでは数に不安なので《Merger》も加えてみたわけだが……

 

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3/2な代わりにランナーに盗まれると3点になる

 

 

 

 

 1戦目。

 マリガン後、HQにはMergerを含む計画書3枚という事故っぷり。さっさと得点していかないとまとめて盗まれかねない非常に危険な状態。

 ひとまずHQは守っておくとして――

 

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 《Rashida Jaheem》はインストールするとして、さっさと得点して安心したい《Merger》も資材に擬態してインストールすることにする。

 

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ランナーの初ターンは忙しい。きっと見逃してくれる。

 

 ランナーのターン。

 2クリック目の《Jailbreak》でR&Dを強襲。

 

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R&Dへラン。2枚アクセス。

 マルチアクセスは怖いが遠隔サーバーを覗かれるよりはマシなので喜んでいたら――

 

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ぎゃー

 別の《Merger》をR&Dから盗まれてしまう。ランナーのスコアエリアにある限り3点になるので大きな痛手。

 しかしまだ3点じゃないか。不運にもR&Dのトップが計画書だったが、2枚盗まれなかったということはもう一枚は計画書でなかったはず。勝負はまだまだこれかr……

 

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え…

 3クリック目でプログラムのインストール。そして――

 

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まさか、そんな…

 Mad Dash》!!

 

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NOOOOOOOOO!!!

 R&Dでアクセスした2枚目は《SDS Drone Deployment》で、プログラムをトラッシュするコストが払えなくて盗めないだけだったのだ……。

 そこを《Mad Dash》で狙い撃ち。《SDS Drone Deployment》の3点に加え《Mad Dash》の効果で追加1点が加わり合計7点。ゲームエンド。

 この間たったの2分。あっという間の出来事であった。

 

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1ターンで負けた



 別の試合では得点を進められたものの、次々に資材をトラッシュされ、R&Dを掘り進められて敗北。

 

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 ICEによる分厚い壁もなく、タグ付けからの報復もない状態ではランナーに舐められてしまうということを改めて認識することになった。

 コーポは常にランナーにとっての脅威であり続けよう。

 

 

 

 

Mad Dashを使ったデッキ

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 上のコーポの話でも出てきた《Mad Dash》。

 これによって実行されたランで計画書を盗めばこれをランナーのスコアエリアに移動して追加1点という非常に大きなリターンを与えてくれるカードだ。

 失敗すれば1ミートダメージと、得られるリターンの大きさに比べれば微々たるリスク。

 失敗を恐れずにガンガン使っても問題はないが、失敗はすなわち1点を得る機会を失うということでもある。どうせなら百発百中を目指してみたい。

 今回のチャレンジでは、計画書に狙いすましてランする方法としては以前試した《Insight》と《 Top Hat》のコンボを利用することにした。

 

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InsightでカンニングしてからTop Hatするコンボ

 

 結果はある程度善戦するも敗北。《Mad Dash》は成功できなかった。

 

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最後はSnare!を踏み抜いて死

 

 うまく機能しなかった原因はいくつかあるが、最も大きい要因は《Insight》で計画書を確認してから《Mad Dash》で実際に盗むまでにタイムラグがあることだった。コーポはその間に《Spin Doctor》をレゾしたり、その能力を使ったりしてR&Dの並びをぐちゃぐちゃにできてしまうのだ。

 

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レゾしたときと能力を起動したときとで1枚で2回も妨害できる

 

 

 結果は残念だったが、使えるのかこのカード??ともっぱらの評判だった《Whistleblower》が意外と使えるのでは??と考えを改めさせられるゲームでもあった。

 《Obokata Protocol》に対する強烈な抑止力として機能しそうだ。

 

 

 

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 それにしても《Merger》はメリットの割にリスクが大きすぎる気がする。採用するときはよく考えよう。

 

 

 来週土曜は大会参加! 超楽しみだ。

 

 

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