Diesel

ボードゲームを中心とした記事を書きます。

ネットランナー会レポート 21.07.02

毎週金曜夜にオンライン(Jinteki.net)で開催しているネットランナー会の報告。
いつも遊んでくださる方々に感謝。

今回は対戦相手が使用したデッキのコンボや戦略を一部紹介しよう!

 

吸血鬼GameNET

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《GameNET: Where Dreams are Real》はAshesサイクルで追加された最初のNisei産NBN IDだ。
ラン中にランナーがコーポのカードの能力が原因で1クレジット以上を失ったり支払ったりするたびコーポが1クレジットを得るという能力を持っており、例えば《Pop-up Window》のサブルーチンや《Turnpike》のエンカウント時効果とシナジーがある。

 

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発生源がコーポのカードであればなんとトレースでもこのID効果は起動する。もちろん発動にはランナーがトレースに対してクレジットを消費する必要があるが、このカードがあれば話は別だ。

 

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《Aryabhata Tech》が起動していればトレースが失敗するたびにランナーが1クレジットを失う。《GameNET: Where Dreams are Real》の効果と合わせれば、ランナーがトレースにクレジットを払おうが払わずにいようがID効果が発動するという状況を作れるのだ!

 

そして恐ろしいことにこのIDの能力には回数制限がない。
1回のランで複数回トレースを発生方法はいくつかあるが、1枚でそれを実現させるナイスなやつがいる。それがこれ《Macrophage》だ!

 

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レゾコスト3にしてサブルーチン4つ、強度7という圧倒的コストパフォーマンスを誇るコードゲート。問題はサブルーチンの中身がウィルスプログラムを持ったランナーにしかほぼ効果がないことだが、高い強度によって4回のトレース発動は約束されたようなもの。このICEにぶち当たるたび、起動している《Aryabhata Tech》1つにつきランナーは最低でも4クレジットを失い、コーポは4クレジットを得ることになる。まさに吸血鬼。

ID能力と資材とICEで成立する攻防一体のこのコンボ。作ったクレジット差でNBNらしくランナーにタグを付けて焼き殺すもよし、さらなる高額ICEの起動に繋げてもよしと非常に危険だ。

見かけた際は骨の髄まで吸い尽くされないように気を付けよう!

 

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まんまと罠にはめられたところ

 

 

NEXTの怨念

NEXTとはHaas-BioroidのNEXT Designという部署が開発しているセキュリティシステムの名称であり、アンドロイド:ネットランナーでもそのセキュリティがICEとして再現されている。

 

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NEXT ICEはレゾされているNEXT ICEの数に応じて強さを増すという特徴を持っている。NEXT ICEが多いほどサブルーチンで与えるダメージやドローの枚数が増えたり、サブルーチン自体が増えたり強度が上がったりするというわけだ。
デッキの中にNEXT ICEを入れまくればそれだけ沢山NEXT ICEが起動しゲーム後半にはウッハウハ!……としたいところであるが、現在のStandardフォーマットのカードプールからは「→End the run」を持ったNEXT ICEは失われてしまっているため、NEXTだけでICEを固めるとサブタイプが偏るうえ抑止力でしかランを止められなくなってしまうという大問題を抱えることになる。

 

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ローテ落ちしたランを止められるNEXT ICE

一時的にカードプールに加わっていたSalvaged MemoriesというセットによってNEXT ICEが全て揃った状態で遊ぶことができる時期もあったが、更なるローテーションによって《NEXT Gold》までも失ってしまった。落ちるところまで落ちたかと思われたNEXTシリーズであるが、そんな状態でも工夫次第で戦えるところを見せてやる!とデッキに採用する猛者がこの会にはいるのである。NEXT ICEの新規追加はよ!

 

 

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NEXT ICEがレゾされているときの得点するとランナーに1ブレンダメージ

ここにNEXTを参照するのはICEだけではないんだぞと言わんばかりの計画書がある。
《NEXT Wave 2》は得点時にNEXT ICEが1枚でもレゾされていればランナーに問答無用に1ブレインダメージを与える。NEXT ICEをたくさん採用していれば自ずと条件を満たしやすくなるため、NEXT ICE自体とシナジーがあると言えるだろう。
NEXT ICE自体数が減っているがそこは工夫でカバーだ。

まだ負けないからといって計画書の得点を許すと回復不可能なブレインダメージが飛んでくることになるため、ランナーは積極的にアドバンスされたカードにランを仕掛けたくなるだろう。そうなればコーポの得点は難しくなるが、逆にその心理を利用して仕掛けた罠にランナーを誘導するチャンスでもある。

 

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昔からあるアドバンスカウンターを載せることで効果を大きくできるAmbush/待ち伏せ資材の1つ。その中でも今回特に相性が良いのは《Cerebral Overwriter》。これを計画書に偽装しておけば、焦ってランしたランナーに更なるブレインダメージを蓄積することも可能だ。逆に《Cerebral Overwriter》を警戒してランを躊躇えば《NEXT Wave 2》を得点されてやっぱりブレインダメージ!

 

アドバンスが必要な待ち伏せ資材は扱いが難しい。ランナーが引っ掛からず放置された場合は単なる置物と化してしまうえ、計画書でないこともバレてしまう。
それを解消するのが《Clearinghouse》といった、アドバンスされたまま放置するとランナーを痛い目に合わせるカードの存在だ。このカードが存在すると知ったランナーはアドバンスされて放置されたカードがそのうち一斉に牙を剥く可能性を考えなければならなくなる。

 

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ターン開始時にトラッシュしつつアドバンスされた数だけランナーにミートダメージ

ランナーにはずれを掴ませるのは簡単なことではないが、そこはブラフとプレッシャーでうまく翻弄しよう。1回アドバンスしたカードを前に頭を抱えたランナーを見て密かにほくそ笑むのだ…

 

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こうなるともうどれが計画書かわからない


NEXT ICEは使いようによってはまだまだやれるってところを見せてもらった。
NEXTのテーマは個人的に好きなので今後の拡張でICEが追加されること期待したい。

 

 

まだまだ書きたいことはあるが厳選しないと記事を公開できないので今回はここまで。

来週もお楽しみに!