Diesel

ボードゲームを中心とした記事を書きます。

ネットランナー会レポート 22.04.22 『ウィルス式節約術』

 4月23日(土)と24日(日)はゲームマーケット。開催は東京だから私は遠くから眺めているだけだけど、次大阪で開催するときはぜひ行きたいなぁ……。

 前回は中止になってしまったし……;; 好きなゲームを山ほど買いたい!(そして遊びたい)

 

 

クレジットは命

 アンドロイド:ネットランナーでクレジットはMtGのマナのようにプレイヤーの行動の原動力として機能する。クレジットが不足するとせっかくのカードも思うように使うことができなくなってしまうので、デッキを組むのに慣れないうちはできるだけ沢山のクレジットを得るためのカードを入れるようにするとよいだろう。

 

 たくさんクレジットが使えればいろんなカードをプレイできて、ランもたくさんできて気分爽快。

 がっぽり稼いで単純に出力を上げる方法もあるが、今回紹介するのは節約術。ランにかかる費用を抑えて使えるクレジットを増やそう!をテーマにデッキを組んでみたので紹介しよう。

 

 

ウィルス式節約術

 ランナーをプレイしていてこう思うことはないだろうか。

 例えば、コーポのクレジット供給源である資材《PAD Campaign》をトラッシュしたいが――

 

トラッシュコスト4



 

――高い!!

 

 トラッシュコストは4クレジット。これは《Sure Gamble》を1回プレイして得られる利益と同額。こういったカードにアクセスするたびにトラッシュコストを律儀に支払っていると、ランナーの財布はすぐにすっからかんになってしまう。

 このクレジットがあれば1回多くランできるのに!――と思ったことのあるランナーも多いだろう。無駄な出費を抑えればそれだけ多く他のことにクレジットを割け、ランの回数も増え、計画書にアクセスする機会も増える。

 つまり節約とは勝利への近道なのである。このようなトラッシュコストの支払いを免れれば大きな節約になり、その分勝利へと近づくことができる……はず。

 

 そんな思想にぴったりなのがこの《Imp》というカード。《Imp》のアクセス時能力を使えばクレジットの支払いを踏み倒してトラッシュできる。

コストは自身に搭載されたウィルスカウンター1つ

 また、《Imp》の能力はトラッシュコストのないカードにも有効だ。もし任務/Operationやまだ盗めない計画書/Agendaにアクセスしてしまっても、慌てずトラッシュしてしまおう。捨てた計画書はあとでアーカイブから拾えばよいのだ。

 

 ちなみに《Imp》が持っている『アクセス →/Access →』能力はカードにアクセスした際に任意で使用できる能力を消費型能力/Paid Ability化したもの。

 このテキスト変更に合わせてアクセス時に消費型能力ウィンドウ/Paid Ability Windowが開くようにルールが改訂されており、アクセス時消費型能力ウィンドウではこの『アクセス →/Access →』能力だけが使えるようになっている。使用タイミングの指示をキーワード化しただけなので以前と性能に差はない……はず。

 

 上記の変更によりいくつかのカードのテキストも変更されたが《Freedom Khumalo: Crypto-Anarchist》もその1つ。同様にウィルスカウンターを支払うことでアクセスしたカードをトラッシュできる能力を持つ。

テキストは変更されたが能力は同等なまま

 

 《Imp》との違いはウィルスカウンターの支払いがどのカードの上にあるものでもよいことと、プレイコストもしくはレゾコストと同じ数だけ払う必要があるという点。
 他にウィルスカウンターを生み出す手段を用意しておく必要があることと、《Hedge Fund》のようなプレイコストの高いカードやICEをトラッシュするには非効率であるという弱点があるものの、ゲーム開始時から有効であるのが魅力的。

 資材や強化であればレゾコストが低いものが多いので特に有効だ。多くのコーポデッキに入っている《Spin Doctor》なんかウィルスカウンターなしでもトラッシュできるので、クレジットを浮かせることができる。地道に出費を抑えていこう。

無料でトラッシュ!

 

 

 削るべき出費はまだまだある。このゲームで最もクレジットが動くのがICEとのエンカウント時だ。ここもがっつり出費を削ってみよう。

 Anarchのアイスブレイカーである《Black Orchestra》と《MKUltra》はヒープからインストールできる能力が便利な反面、強度が高くサブルーチンの数も多いICEの突破が非常に苦手。
 どちらも3クレジットで「強度+2、サブルーチン2つまでブレイク」なので一見効率良さそうに見えるが、強度が足りていなければブレイクはせず、サブルーチンをブレイクしきれなければ無駄に強度を上げてしまう。例えば《Macrophage》を《Black Orchestra》でフルブレイク*1するなら12クレジットも必要になってしまうのだ。

まともに相手すると大損

 

 一方《Paperclip》はといえばXクレジットで「強度+X、サブルーチンX個までブレイク」なので一切無駄が生じないばかりか、強度を合わせるのに必要なだけ支払えばサブルーチンのブレイクもついでに終わっているという高効率っぷり。壊れてる! 全部《Paperclip》で解決できたらいいのに……!

 

 

ICEの改竄はShaperの得意分野

――と、そんな無茶な要求に応えるのがこのカード。

 《Pelangi》の効果はエンカウントしているICEに対するサブタイプの付与。つまりあらゆるICEにバリアを付与して《Paperclip》で突破する、ということができてしまうわけだ。

 《Macrophage》を《Paperclip》でフルブレイクするならコストは半額の6クレジット。まさに圧倒的節約!

 このコストパフォーマンスの暴力を振るうのなら《Pelangi》はかなり頼りになる相棒と言えるだろう。アイスブレイカーが揃うまでの繋ぎとしても優秀なのは言うまでもない。

 

 

 《Imp》も《Pelangi》もウィルスカウンターを残弾として使用するため、使用回数制限があることが気になる人もいることだろう。残弾補充のために何枚もインストールすればその分コストもクリックもかかってしまうのでやはり財布に優しくない。

 でも大丈夫。Anarchはウィルスプログラムを使いこなすのが上手い派閥なのでサポートカードも豊富。特に《Knobkierie》や《Friday Chip》を使えばウィルスカウンターを自動補充できる。

インストールコストが高いのが玉に瑕

 

 これで残弾問題は解決だ。あとはとにかく安くランして無料でトラッシュしてコーポの計画をめちゃめちゃにしてやろう。

 

 

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*1:サブルーチンを全てブレイクすること